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これやこの 江戸紫の 若なすび   西山 宗因

400年前の江戸時代、松尾芭蕉と俳諧(俳句)の世界を創始した西山宗因は自由で軽妙、取れたての鮮魚のような句を残している。今ほどの息詰まる酷暑ではなく、夏も暑さを楽しめる季節だったのだろうか。昭和時代の子ども達の夏もそうだった。理科準備室や空家探検・肝試し、怪談話も盛り上がった。そして今、紙芝居では夏の怪談モノの一つとして「いそおんながでる海」(童心社、脚本:北川幸比古、画:宮本順子)が演じられる。あらすじは、主君から命じられた若者が小船である村に向かう。迂回する沖の岬は妖怪が出没する海といわれている。それを聞き一人暗い海に乗り出す若侍。やっと着いた村の浜辺では見知らぬ女性に”赤子”を預けられる。約束通り、その子を抱き続ける足元に寄せる波と風。それは次第に強く、風は雨とともに吹きつける。と、その赤子はにわかに重くなり若者の腕にずっしりとのしかかる・・・。


忽(たちま)ちに 富士呑み込みし 雲の峰     須藤 常央


たたなはる 北信五岳 夏の雲           黒沢 三主寿


思考力 ゼロとなりけり 炎天下          徳丸 数人


手をつなぐ 母子が雲になった夏          望月 よし江


結局、若者は母の声なき声「君命より大切なものは幼い命です」と心耳に聞き、女性との約束を守り赤子を無事に引き渡す。実はその女性、死霊でも妖怪でもなく村の人々に寄り添う鎮守の神、その晩は村の氏子の難産の手助けに純真な力、祈りの力の応援を求められていたという結末。その手伝いを終え、青年は感謝の声を背に主君のお役に向かうところで大団円となる。上演の際は、寄せる波の擬音として大豆と木箱で製作した小道具を持参。緩急、強弱を加減して打ち寄せる波の音を演出する。しかし、これまでの紙芝居巡業で”いそおんなの海”とは異なるが、どう考えても魔訶不思議、面妖で何かに巻き込まれたとしか思えない怪奇現象、真昼の夢に遭遇したことがあった。

    

ざりがにの あとずさりする 大暑かな      林 弓恵
  
 

炎天を来て 記憶の中の ビルがない        中阪 賢秀
 


浴ぶるほど 水呑む牛や 大暑来る        井口 寿美子 


身ひとつの 置きどころなき 炎暑かな      倉橋 知恵子 


背泳ぎで 友みんな去る 夏の闇         宮入 聖  


       

数年前の雨が続く季節の時期、横浜の伊勢佐木町の繁華街に隣接する古い町並みの公共施設で紙芝居を上演した。コロナ禍の混乱と施設の人事異動で調整を重ねたが周辺は下町の風情と商店街が残る私の大好きな街。近所には故・桂歌丸師匠のご自宅もある。かつて新築施設の落慶記念で師匠の講演(落語会ではない)依頼に訪問したこともある。よく知っているつもりの地域で、上演当日予定時間が過ぎてもその会場が見つからない。時間は進む。強い雨が降り始めた。その中をグルグルと走り回るが1週間前に打ち合わせた施設がわからない。伊勢佐木警察署の地域課に駆け込んで周辺地図を確認してもらい案内されても行きつかない。困り果てて、主催者に警察まで迎えに来ていただいた。結局、開始時間を40分も過ぎていた。会場にたどり着いてお客様を前に、思わぬ言葉が口をついて出た。「遅くなってすみません!」「みなさんの中には、もう帰ろうと思った方がいたでしょう!」「でも帰らなくて良かった!という紙芝居をこれからします!」会場の雰囲気は一変した・・・。私の生涯で忘れられない瞬間になった。臆せず、たじろがずに、原点に立って厳しい夏の扉を押しあけていく。

                              

嘘言えぬ顔 向日葵(ひまわり)が覗(のぞ)きおり  岩波 竹渓 


君五歳 うらもおもても 空も夏           中原 幸子         



          
シャーペンの 芯の先まで 大暑かな         松井 政典      


雲の峰 翼打ち振り 征きし兄           杉原 幸子
 


   

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街頭紙芝居”鷲塚コレクション”が「横浜市有形民俗文化財」に指定。時代を越えて大切に継承させていただきます!

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横浜歴史博物館には”横浜最後の街頭紙芝居師”といわれた故・鷲塚隆さんが寄贈された”街頭紙芝居”253巻と”自転車舞台他”の貴重な資料が市民の財産として、保存されています。それらが平成27年11月13日、横浜市有形文化財に指定されました。全国でも数少ない紙芝居遺産の快挙です。加えて、貴重な紙芝居のレプリカを作り市民に公開・上演することで保存している施設はこの横浜以外にないと伺います。関係者の皆様の尽力に心から感謝いいたします。鷲塚さんから「金儲けに使ってはいけないよ」「世のために人のために使って」と電話で、私の紙芝居利用を許諾していただいた時のことは、忘れられません。感謝で、感謝で次代の横浜市民に継承させていただきます。



     


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 紙芝居なつかし亭の世界へご案内


なつかしい時代の風をお届け

 
今から半世紀以上も前”昭和”の時代。お金やモノは豊かではなかったけれど、こころはいつも、あたたかった。そんな時に子ども達の歓声に混じって聞こえてくる拍子木の音。カチ、カチ、カチーン・・。街頭紙芝居のオジサンのあの声、あの紙芝居。さあ、なつかしい紙芝居の世界にご案内します



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    夢は壊れて 夢と知り

 
    愛は破れて 愛と知り

 
    時は流れて 時と知り

 
    友は別れて 友と知り

           阿久 悠



なつかし亭HPが全国の「QHM100選」に登録!! 

 全国のQHMソフトで制作したホームページの中から100本のHPを選定した「QHM100選」に平成23年8月16日に、なつかし亭のHPが登録されました。評価・選定してサイトに掲載し、その後の管理をされているのは「千葉県柏市藤心(ふじこころ)パソコン倶楽部」(http://fujigopc.chu.jp)代表森崎さん。いち早くQHMの操作性と手軽さに注目して全国に普及するため「パソコン倶楽部」のネットワークを組織して、地域はもとより多様な分野でHP制作の支援を行っています。「QHM100選」もそのボランタリーな活動のひとつ。なつかし亭も森崎先生から多くのご指導をいただきました。すでに掲載されている先輩のHPに比較するとスタートしてまだ3カ月の、なつかし亭HPは多くの欠点が目立ちます。森崎代表の励ましと今後の期待を込めての今回の登録と考え、これからもHP作りに精進します。大変ありがとうございました。(平成23年8月24日)


なつかし亭紙芝居巡業日記

平成25年12月15日から「巡業日記ブログ」にアクセスカウンターが付きました。開始から半年後のカウントスタートです!!トップページのアクセス数以外に直接、巡業日記だけを見てくださる方のカウントです。ありがとうございます!