平成29年10月1日

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君五歳 うらもおもても 空も夏      中原 幸子

今から6年前の春、東日本大震災に衝撃を受けて何か役に立ちたい!と紙芝居のホームページを始めました。”半径3mの小さな宇宙”からインターネットの巨大宇宙へ”橋を架ける”つもりでスタートしました。しかし上演予定や巡業日記の更新も停滞し、願っていた堅固な橋には遠く及ばず、”糸でんわ”のようなあやうく、たどたどしいHPが続いています。でも”継続”しているからこそ希望があります。ささやかでもひたむきに、夏に負けずに挑戦します!


めし食うて 涙とまらぬ 夏ありし        やしま 季晴


土踏まず 児(こ)に始めての 夏来たる      松山 一亀  


    

夏来たる 回転ドアの 向こうから         佐伯 和子


氷川丸 錨を上げよ 夏来たる           永井 友二郎

紙芝居の世界は、小さな子どもから年長者まで膝を突き合わせて、心をつなぐことのできるやさしく強い宇宙です。”強い”とは声高に自己主張し、相手の非を責める傲岸不遜な強さではなく、異なる感性や意見にも”全否定”ではなく、相手の個性を認め”受け入れる強さ”です。そして”やさしさ”は子の成長を見守る母のやさしさでしょうか。丁度、この季節。私も殻を破って”やさしく強く”なりたいものだ、と心を切り替えて”炎暑の夏もなかなか楽しいワイ!”と 、そっと言ってみます。



暑き日を 海に入れたり 最上川        芭蕉


溜息の 五つで足らぬ 暑さかな       有元 洋剛


たましひに 突つかい棒する 暑さかな     小塚 木兆


ひまわりの 最敬礼で 夏が行き        秋山 敞子



 

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