FrontPage

右手先生、本当にありがとうございました。先生のお背中を見ながら今日まで紙芝居を続けて参りました!


先生の突然の訃報に接し、大きな喪失感に襲われました。その日に、久し振りに先生にお手紙を書いて速達で投函したのです。


画像の説明


 先生にお手紙を出したその日に、紙芝居文化推進協議会の皆様から訃報をお聞きし、また後日「子ども文化研究所」の菊池様からご丁寧なご連絡をいただきました。
 「岸本さんのお手紙を拝見しました」とのご連絡は、先生のご逝去後でしたが、先生も読んで下さったような気がして泣いてしまいました。ありがとうございます。
 私も、そう遠くない時期に「彼岸」に現住所を移しますが、その時に、「先生!少しだけ紙芝居も上手になりました」とご報告できますようにこれから精進努力してまいります。


先生へ郵送したお手紙を以下に掲出させていただきます。

右手先生!ありがとうございます!!


右手 和子先生
大変ご無沙汰しております。おかげさまで私も紙芝居を人生のささやかな取り組みとして内外の施設で上演を続けております。今週は、横浜の青少年センターで第12回手作り紙芝居コンクールが開催予定です。私も初めて、会場の受付のお手伝いをさせていただきます。右手先生ともお会いできるかと心弾ませておりました。しかしお体がご不調とのこと、本当に心配しております。
いつも先生のうしろ姿に励まされ、やさしいお声に元気をいただいております。昨年、横浜歴史博物館で「大紙芝居展」が開催され、今年は愛媛県立歴史博物館で昭和の子どもの企画展が開かれました。このような厳しい時代だからこそ、半径3メートルの紙芝居の世界のあたたかさ、やさしさが大切とこの頃痛感しています。
横浜市内でかつて街頭紙芝居を演じていた鷲塚隆先生が、所蔵の街頭紙芝居235巻を横浜歴史博物館へ寄贈され、先般横浜市会の承認を受けて市から感謝状が贈呈されました。
本格的な活用はこれから検討されますが、以前から鷲塚先生は「お金儲けでなければいつでも利用して下さい」とおっしゃって、私は許可を得てお手元の紙芝居を複製させていただきました。
来年1月の博物館感謝デーには鷲塚先生も実演下さるとのことで、私も前座で街頭紙芝居を読ませていただく予定です。その日が本当に楽しみです。以前、昭和25年から街頭紙芝居を続けられた森下正雄先生が右手先生とご一緒の写真(高橋五山賞の授賞式の際でしょうか、右手先生が長い髪をポニーテールのようにされていました)を拝見して本当に感激しましたが、森下正雄先生の紙芝居のCDは今でも聴いています。私も昭和の時代のあたたかさ、やさしさをほんの少しでも語りつないでいければと思っています。どうぞ右手先生、早くお元気になって下さい。そのために、ゆっくり静養されご回復されます事を祈っております。また本当に、本当にお会いしたいです。
*今週末に、台湾台北市の認知症施設に紙芝居を上演に出向きます。昨年に続いてのことですが台湾の方々は大震災を本当に心配して下さり、180億円もの義援金をお寄せ下さいました。そのお礼もお伝えしてきます。今回は、初めて街頭紙芝居を
持参する予定です。さてその結果はどうなりますでしょうか、後日のお楽しみです・・(と街頭紙芝居風で失礼いたします)
平成23年11月22日 岸本 茂樹

画像の説明