歴博街頭紙芝居デビュー講座修了者のラスト発表会!

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 平成28年の”紙芝居納め”の日。デビュー講座の修了者発表会が開催されました。3人の修了生の皆さん本当にご苦労様でした。5回の講座と3回の発表会を重ねて、皆さんは自身で思う以上に経験と知識、そして舞台度胸を体感されたと思います。

 街頭紙芝居の世界は、知識で考え”頭脳”で演じる世界ではありません。お客様との距離感は、失敗を重ね忸怩たる無念の思いを重ねながら実感して演じます。演目の選択は、心の琴線に触れる”紙芝居世界”を基準に選び取ります。かつては想像すらできなかった、今こうして街頭紙芝居を選べる環境にあることが感謝です。

 平成24年10月に逝去された故・鷲塚隆師匠が生前に歴博に寄贈され、昨年横浜市有形民俗文化財として指定された街頭紙芝居は現在「横浜市の文化財展」でも本物が展示されています。そして私達に貴重な”昭和の記憶遺産”である街頭紙芝居を提供してくださいます。いつも、感謝を忘れることはありません。本当にありがとうございます。

 かつて街頭紙芝居は”お菓子・飴売り”の商いとして身過ぎ世過ぎの手段として位置づけられ、”演芸”としては一顧だにされない低い評価をその職業とともに受けてきました。決して華やかな、表舞台の演芸ではありません。その一端をデビュー講座で学んでいただきましたこと、講師の一人として心から感謝しています。これからです。”弱い”と自覚することは、逆に”強い自分”に転換する契機を得ます。街頭で誰にでも頭が下げられる、そしてお客様に感謝できる。その街頭紙芝居の秘めたる輝きは、実はそこにあると思っています。

 今日の3回の公演は、1回目19人、2回目14人、3回目28人でした。お客様、本当にありがとうございます。いつもお忙しい中で写真と軽妙なツイッターを発信して下さる刈田主任学芸員。今日は、その刈田さんに私の写真をお願いしました。さすがに私の一瞬を切り取ってくださいました。写真に深い愛情が溢れます。久しぶりにうれしくて、今日の漫画の上演写真を掲載させていただきます。本当にありがとうございます。また歴博スタッフの皆様、本当に一年お世話になりました。ありがとうございます!