明日から八月。心を強くして夏に向かいます。
地震、集中豪雨それに台風、そして炎暑が重なる今年の7月です。身の回りもさまざまな事象が重なります。10年近く在宅から施設介護へと監護させていただいている叔父夫婦の叔母が骨折で入院。そして退院の翌日には家族が急に入院することに。そのため1歳9か月の幼児のお世話に私も協力する日々が続きました。幼子の笑顔としぐさは夏の暑さも吹き飛ぶ魅力満載ですが、数十年前に子育てを卒業した私は幼子のパワーに翻弄されます。そんな時に、国策紙芝居の研究者である高瀬あけみさん(子どもの文化研究所所員)の研究発表会にお誘いをいただきました。当日7月28日(土)は関東に急接近する台風に暴風警戒警報が発令、会場の神奈川大学内も学生の定期試験が延期され、窓の外は激しい風と雨が吹き付けます。
高瀬さんの演題は「教育紙芝居を育てた先人が何を実現したかったのか - 紙芝居・創造と芸術 -」。幅広いテーマを選んだ理由はすぐにわかりました。高瀬さんは「紙芝居実演家」であり「紙芝居研究者」です。演じ手の目線を持つ研究者は、観客の感受性も共有しています。さまざまな歴史の波にのまれたような、人びとの思いや情念、それを紙芝居の中に見出して甦らせようとしています。
参加者は、神奈川大学安田常雄教授とスタッフをのぞくと鈴木孝子子どもの文化研事務局長、元山資料室長、紙芝居文化推進協・江森さん他3~4名でしたが私は大きな学びの成果を得ました。在野の研究者がひたむきに取り組む姿に感銘しました。高瀬さんの研究は紙芝居の可能性と時代を超える力を実感させてくれます。その力が、また新しい風を呼び紙芝居と云う稀有な、魅力あふれる大衆芸術、庶民のメディアを更に輝かしてくれることでしょう。私も夏に負けずに頑張ります。素晴らしかったです!