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ほこほこと 落葉が土に なりしかな     高浜 虚子

15年前(平成20年10月)の秋、私は中学の級友で創作舞踊家元、正藤 勘扇(まさふじ かせん)の聞き書きに取り組んでいた。”創作舞踊 一番星!” 時代を踊る、夢を舞う~家元ひとめぐり、人情噺~と帯広告を巻いた一冊は翌年1月1日に東京新聞出版局から出版された。家元の意向で取次店を通さずに出版したが地元の大手書店有隣堂、教文堂等には平積みされて販売された。その時に、監修・校閲を担当して下さったのが元東京新聞記者の大崎春哉さんだった。「景気よくドンドン書きなさい!」「家元が喜べばそれが最高!」と私の背中を、押してくれた。



  
秋高し 空より青き 南部富士      山口 青邨


青空に 手あげてきるや 秋桜      五十崎 古郷


みな大き 袋を負へり 雁渡る      西東 三鬼


吾にもありし 制服の日々 鰯雲     大橋 敦子


火だるまの 秋刀魚(さんま)を妻が 食わせけり  秋元 不死男

大崎さんは、住まいの東横線菊名駅周辺の話題をてんこ盛りにした”菊名新聞”の編集長として活躍していた。財源は地域団体からの支援と商店の広告収入だが本人は無給の編集長。しかし記者としてのキャリアと人柄は多くの人を魅了して街を歩くと”編集長!”と声がかかる人気者だった。惚れ込んだ私は職場に”自主研修の申請”を行い(自身で企画・実施する自主研修制度が導入されていた。)許可を得て3日間、新人記者として”入社”した。簡単な研修の後は広告取りの営業、そして街を歩いて記者として直接取材。課題とされた記事を書いて編集長の裁可を得て紙面に掲載されて終了である。無事に研修は終了したが、その入社第一日目私は駅前で偶然に昼食を取ったとんかつ店で“手土産”のつもりで店主に頼み込み、広告契約を取り研修会場の大崎宅を始めて訪問した。「もう、広告を取ってきたのか!」大崎さんは膝を叩いて喜んでくれた。


浅草の 蕎麦もどぜうも 残暑かな        山本 蓬郎


吹き飛ばす 石は浅間の 野分かな        芭蕉


をりとりて はらりとおもき すすきかな     飯田 蛇笏


目くるめく 自分史重ね 星月夜        安藤 清美
 
 

団栗(どんぐり)の 寝んねんころり ころりかな  小林 一茶

大崎さんは三年前に鬼籍に入られた。一方、正藤家元は全国を代表する創作舞踊家として活躍している。15年前、私は本の書き出しにこう記した。~はしがきに代えて~両国の秋風に”凧”が舞う「時がめぐり季節が移ろい、東京の下町に秋が訪れた。この朝、隅田川の両国橋を渡り両国国技館に急ぐ、正藤勘扇(まさふじ かせん)は、吹き抜ける川風にも秋の光にも、去年と今年では違う何かをしっかり感じ取っていたに違いない。・・・」この民謡民舞全国大会では宿願の最高優勝、内閣総理大臣賞・日本放送協会会長賞には至らなかったが、選びに選び抜いた曲、稽古に稽古を重ねた踊り、その”三条凧ばやし”は会場をどよめかせ、正藤流の創設三十年目の節目に創作舞踊界の押しも押されぬ金看板として輝いた瞬間だった。さまざまな思い出があふれる秋。今、この一瞬を大切にして私もまた踏み出す。


団栗(どんぐり)も 美人不美人 有りにけり   高忠 小夜子


小坊主の 門に立(たて)けり 秋の暮れ     蘭更


もういいかい だあれもいない 秋の暮れ     宮木 文子


子育ては楽し 秋の夜 また楽し         後藤 智子


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街頭紙芝居”鷲塚コレクション”が「横浜市有形民俗文化財」に指定。時代を越えて大切に継承させていただきます!

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横浜歴史博物館には”横浜最後の街頭紙芝居師”といわれた故・鷲塚隆さんが寄贈された”街頭紙芝居”253巻と”自転車舞台他”の貴重な資料が市民の財産として、保存されています。それらが平成27年11月13日、横浜市有形文化財に指定されました。全国でも数少ない紙芝居遺産の快挙です。加えて、貴重な紙芝居のレプリカを作り市民に公開・上演することで保存している施設はこの横浜以外にないと伺います。関係者の皆様の尽力に心から感謝いいたします。鷲塚さんから「金儲けに使ってはいけないよ」「世のために人のために使って」と電話で、私の紙芝居利用を許諾していただいた時のことは、忘れられません。感謝で、感謝で次代の横浜市民に継承させていただきます。



     


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 紙芝居なつかし亭の世界へご案内


なつかしい時代の風をお届け

 
今から半世紀以上も前”昭和”の時代。お金やモノは豊かではなかったけれど、こころはいつも、あたたかった。そんな時に子ども達の歓声に混じって聞こえてくる拍子木の音。カチ、カチ、カチーン・・。街頭紙芝居のオジサンのあの声、あの紙芝居。さあ、なつかしい紙芝居の世界にご案内します



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    夢は壊れて 夢と知り

 
    愛は破れて 愛と知り

 
    時は流れて 時と知り

 
    友は別れて 友と知り

           阿久 悠



なつかし亭HPが全国の「QHM100選」に登録!! 

 全国のQHMソフトで制作したホームページの中から100本のHPを選定した「QHM100選」に平成23年8月16日に、なつかし亭のHPが登録されました。評価・選定してサイトに掲載し、その後の管理をされているのは「千葉県柏市藤心(ふじこころ)パソコン倶楽部」(http://fujigopc.chu.jp)代表森崎さん。いち早くQHMの操作性と手軽さに注目して全国に普及するため「パソコン倶楽部」のネットワークを組織して、地域はもとより多様な分野でHP制作の支援を行っています。「QHM100選」もそのボランタリーな活動のひとつ。なつかし亭も森崎先生から多くのご指導をいただきました。すでに掲載されている先輩のHPに比較するとスタートしてまだ3カ月の、なつかし亭HPは多くの欠点が目立ちます。森崎代表の励ましと今後の期待を込めての今回の登録と考え、これからもHP作りに精進します。大変ありがとうございました。(平成23年8月24日)


なつかし亭紙芝居巡業日記

平成25年12月15日から「巡業日記ブログ」にアクセスカウンターが付きました。開始から半年後のカウントスタートです!!トップページのアクセス数以外に直接、巡業日記だけを見てくださる方のカウントです。ありがとうございます!