令和5年10月14日

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五臓六腑 じゃんじゃんつかいきって 夏    樋日 一破

34年前の自筆の「私の誕生日!決意表明」が出てきた。押入れの奥、古い段ボールを整理して見つけた私の人生のタイムマシン。その資料の中、横浜市洋けい紙(B5)という現在は使用されていない紙に黒インクで手書きされている。内容は、①人生の姿勢、心の持ち方、②人生の目標、③具体的な目標、そして④日比の自己規範として「五省」。最後には平成元年五月六日夜半、署名と押印。読んでみると誕生日の深夜に書かれたメモは、今も変わらずに持ち続けている人生の指針に重なっていることに驚く。こんな時には川柳でも読みたくなる。自分で作句はしないけれど俳句と同様、読んでいると言葉が時を超えて心に沁みてくる。


そりゃあんた 転(こ)けた数だけ 起きました  久冨 豊治(85歳)


なぜパンに 焼きそばはさむ 好きだけど     新井 よね子(73歳)


恥ずかしい 過去思い出し 正座する       立花 かおる(64歳)


はにかんで 「二十歳以上」を タッチする    三宅 章文(70歳)


嘘言えぬ顔 向日葵が 覗(のぞ)きおり     岩波 竹渓


”決意表明”の「人生の姿勢、心の持ち方」には10の目標。a.明朗,b細心,c.大胆,d.積極,e.果断,f.寛容,g.柔軟,h.平身低頭,i.ユーモア,j.落ち込まず。最後に”落ち込まず”と唐突に挙げられているのが面白い。相当に、落ち込むことが日々蓄積していたのではないかと思ってみる。つぎの「人生の目標」は、愉快に読んだ。こんな人が身近にいたら、混乱の時代であっても結構人生は楽しい。そして貧しくともきっと人生は豊かになるに違いない!私もきっと大好きになる。


頑固捨て 教わり上手 聞き上手        未完成爺(83歳)


あじさいや 七色の顔 妻浮かぶ        都甲 佳邦(90歳)


世の中を 知ってるけれど 知らぬふり     上原 加代子(77歳)


笑うから 笑わせるになり 笑われる      檜(75歳)
 
 

野菜篭 いっぱいの夏 届きけり        安藤 清美

「人生の目標]の最初には、1.叱っても慕われる人、とある。2.笑っても威厳のある人、3.泣いても、みじめでない人・・理想の上司・先輩を目指した当時の私。けれど、みじめに泣くことはなかったけれど、感動してはよく泣いた。4.誰とも雑談できる人、5.節酒できる人、6.皮肉に、笑いで答えられる人、7.和するとも同(どう)じない人(他と協調しても信念をもって、無責任に流されない)・・心の中の理想のリーダーの一人。 8.高く菩提を求める人、9.苦を楽に、悲しみを喜びとしていける人、10.一如精進に邁進する人・・。今読み返すと恥ずかしいことばかり。まだまだ、道半ばでこれからだ!と思う気持ちになる。34年前の”タイムマシン”の効用はダイナマイト級だ!思えば遠くまで来たもんだ。せっかく発見した人生の忘れ形見。一年生になって汗をかく夏に!と自分に声をかける!


横丁も 看板娘も 遥かなり           片道(77歳)


今いちど 浴びる冷や水 老いの意気       貢山人(86歳)


大盛りが 無料と言われ つい頼む        ヒロカズ(71歳)


遅すぎる ことはないぞと 古希の春       佐藤 隆久(73歳)


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