平成26年2月28日の巡業記事
紙芝居は「半径3メートルの魅力あふれる宇宙」。それを実感するのは、小学生のお客様からのお手紙です!
東京都江東区「第六砂町小学校」の3年生が紙芝居巡業の感想をお手紙にしてくださいました。
江東区北砂町は東京の下町です。昭和20年代には地域の商店街”砂町銀座”にも多くの街頭紙芝居が訪問していたことでしょう。すぐお隣の墨田区の向島は、私の師匠・横浜最後の街頭紙芝居師といわれる故鷲塚隆師匠が街頭紙芝居で活躍していた”シマ”の一つです。”スカイツリー”を遠望する街角に立つと、師匠のサビのあるなつかしい、お声が聞こえてくるようです。
荒川の対岸”江戸川区”も紙芝居の聖地です
魅力いっぱいの学校づくりの先頭に立つ高野真二校長先生は、子どもの頃街頭紙芝居をご覧になったとお聞きしました。江戸川区の公園で紙芝居を見た思い出がお手紙にもありました。だとすれば、それはまさに”最後まで残った街頭紙芝居”に違いありません。現在も、都内でただ一人の街頭紙芝居師の「永田為春師」が江戸川区内でご健在です。また、2年前の台湾の街頭紙芝居の際にお客様で台北市内で暮らしている日本人のお母さまが「私は江戸川区で育った子どもの頃街頭紙芝居を見ました」と。信じられませんでしたが、校長先生のお手紙でそれが本当だとわかりました。時代を超えて昭和の中期以降も”半径3メートルの宇宙”が残っていたのですね。
3年生のお手紙とは別にその高野校長先生からも紙芝居の上演写真をいただきました。子ども達もそして、私もいきいきと楽しそうに活写されています。素晴らしい写真が同封されていました。子ども達のお手紙には「悪い人の声が、こわかったけどすごかった」「顔が怖かった」などと書いてありましたが、少し恥ずかしいですが悪役を演じる自分の顔が確認できます。
これほど上手に写真を撮る”秘訣”は何でしょうか。私は、先生は生徒とそして私に”愛情を持って”写真を撮られたのだと気が付きました。1枚1枚の写真、スナップに”心を込めて撮影”してくださったのです。素晴らしいですね。それが”おもてなし”の心だと思いました。そのようなおもてなしをいただき、私もまた、紙芝居を通して多くの方々に、”おもてなし”の心を込めて紙芝居の魅力をお届けしてまいります。本当にありがとうございます。