ご町内のクリスマス会紙芝居打ち合わせ

画像の説明

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 横浜の原風景が残る中区本牧地区。その町内会クリスマス会に、なつかし亭紙芝居が巡業する。「本牧地区」は文明開化の横浜で外国人居留地に近く風光明媚な景観でも知られる景勝地だ。今は観光の目玉、元町・中華街に近く四季折々の自然豊かな三渓園や外人墓地、八聖殿など”港と丘の街”横浜の風情が残る。
 しかし戦災による荒廃と戦後の米軍による大規模接収を受けて風景は一変した歴史がある。昭和21年当時には駐留軍による接収が全国で行われたが、横浜市はその全国面積の62%にあたる膨大な面積を一市で接収された。その中で本牧地区は最大の面積が対象となった。そして終戦処理は難航し36年間の長きにわたり、街も住民もその犠牲となった(「横浜・中区史」昭和60年2月発行より)。
 社会人になりたての私にも当時の記憶は鮮明だ。市役所内にも米軍との折衝窓口や接収解除に伴う離職者対策の部局が活動していた。私の尊敬する方も国や米軍との仲介に奔走していた。今回紙芝居の上演をお引き受けした背景には、そのような自身の原風景もあった。
 クリスマス会は12月15日(日)。時代は移り街も変貌して、記憶は遠く薄れていく。”半径3メートルの紙芝居の宇宙”は、瞬時に消えていく空間だが、霜夜の流れ星のようにひときわ輝く記憶が残れば、自己評価は二重丸だ!そう自分に言い聞かせて、イザ本牧へ!さてどうなるか、お楽しみ!