また、新しい落語で笑いたい!
落語の世界に今新しい風が吹き始めた、と思った。先日,NHKテレビで「新人落語大賞」を放映していた。最後の部分を少しだけ見ることが出来たが、古典落語、新作落語に加えて創作落語とも言える新しいジャンルとそのお客様が生まれているのかもしれない。数年前に「笑点」で柳家わさび師匠が自作(?)の水墨画のような紙芝居を活用して、落語を上演された取り組みにつながる挑戦だ。
わさび師匠は落語協会理事の柳家さん生師匠の内弟子の頃によくお会いした。横浜市都筑区内で”介護者と家族”を無料招待する本格的な落語会では前座として親しまれた。横浜市も後援するその落語会は主催団体に共感した”さん生師匠”とのタッグで数年間続いた。
区役所の大会議室で「認知症高齢者の介護講演会」と組み合わせた落語会も開催した。その際に、師匠には演目で「長屋の花見」をお願いした。「パァ~と盛り上げる演目がいいんですか?」と問われ、「貧しくても、隣り近所が支え合うと楽しくなる、という噺をお願いします!」と言うと「ははァ、わかりました!」と快諾して下さった。なつかしい思い出の一つだ。
紙芝居の業界にも「落語紙芝居」がある。テンポとリズムを工夫し、間を考え、裏書を簡潔にして絵とのバランスを熟慮する。先日の府中市の紙芝居では失敗して落第点の自己評価をした「三方一両損」もいつかリベンジして再上演したい。”失敗して笑われる”のではなく、こんな時だからこそ笑える!という紙芝居を演じたい。