紙芝居「鳴門秘帖」のカラー版

画像の説明

 先日、文豪・吉川英治「鳴門秘帖」の街頭紙芝居のご報告をしました。その3巻の実物写真がありました。美しい色づかい、躍動的な構図はプロの仕事を実感させます。きっと当時の版元の関係者は腕の良い描き手を選び、原作に忠実に製作したことでしょう。

 物語は、徳川幕府の転覆をねらう四国・蜂須賀家の秘密を暴くため阿波の国に潜入し捕縛された甲賀世阿弥から始まります。世阿弥を救出のために、彼の地に赴く美剣士、公儀隠密・法月弦之丞と彼を慕う世阿弥の娘・千絵。偶然に秘密を知った女掏摸(すり)の”見返りお綱”。

 それにカラむ悪役三人衆。天堂一角、十夜孫兵衛、旅川周馬の三人組。怒涛のごとく千両役者の法月弦之丞に襲いかかる。さあ、弦之丞の運命はどうなるのでありましょうか?そして謎が謎を呼ぶ阿波・蜂須賀家の恐ろしき秘密。その謎は暴かれるのでありましょうか!血わき肉躍る痛快絵物語!波乱万丈の大娯楽巨編!大衆文学の白眉「鳴門秘帖」の紙芝居!始まり始まり~、と拍子木をたたきながら紙芝居の上演できる日が早く来てほしいものです。

【上記写真の紫頭巾の女性は女掏摸(すり)の”見返りお綱”です】