歴博玄関前、夏の掉尾を飾るラスサタ紙芝居!

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 厳しい残暑が一息ついた8月最後の週末。歴史博物館”ラスサタ紙芝居”は久しぶりの屋外で、玄関前の”軒下三寸”をお借りして開催しました。”あややさん”の「赤外流星人」「漫画」「クイズ」など街頭紙芝居の現物を使っての熱演に歴博前の歩道を通行される方々が足を止めて見入ります。これが街頭紙芝居の醍醐味です。私も「愛の山河」を27巻から最後の完結編まで上演しました。困難に遭遇しながらそれを超えていく家族愛と、心優しくけなげな人々の姿が演じ手と観客の心を熱くしてくれます。

 平成22年歴博企画展「大紙芝居展~よみがえる昭和の街頭文化~」の開催以来、紙芝居の熱い風を全国に発信する刈田主任学芸員の特別解説や”飴の販売”もあり楽しい紙芝居でした。多方面で活躍の刈田さんですが大紙芝居展では自身で「まぼろし探偵長」の紙芝居実演までされた方です。日本を代表する研究者でありながら、気さくで心優しい刈田さんを”横浜最後の街頭紙芝居師”でこの街頭紙芝居の寄贈者、故・鷲塚隆さんは最も信頼していました。

 故・鷲塚師匠から刈田さんを通じて歴博に贈られた街頭紙芝居は、こうして今日も横浜の街で輝き続けています。ありがとうございます。秋を含んだ風が吹き抜ける中でふと、お元気な頃の鷲塚師匠が、紙芝居公演後に刈田さんが用意した「缶ビール」をお新香をつまみに、おいしそうに飲まれる姿を思い出しました。人と人を、時代と時代を紙芝居は確実につないでいきます。私もささやかに、でもしっかりと紙芝居の魅力あふれる宇宙を、これからもお伝えしていきます。本当にありがとうございます。