有意義な夏の紙芝居修行です

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 かつて江戸川区虎骨の永田為春先生のご自宅を訪問した際のこと。奥様のヨシさんと3人で会話する中、紙芝居の難しさについてお聞きしました。先生の「お客がごちゃごちゃの時は難しいね」という一言がありました。”ごちゃごちゃ”とは、子どもも大人も、お年寄りも青年も、男女の別なくさまざまな階層・年齢の混じったお客様の時は上演が難しいものだ、というお話です。でも私はその難しさを実感した上で、そのようなお客様こそを対象に自身の紙芝居を届けたいと努めてきました。
 「紙芝居は子ども達が喜ぶでしょう」と声をかけていただきますが子どもだけにとどまらず、大人も高齢者も男も女も楽しんでいただく紙芝居が私の目標です。それができなければ、世代を超えた紙芝居の伝承、継承は難しいからです。永田先生のその一言が、今も私の目標になっています。
 生前の鷲塚師匠に同趣旨の質問をお聞きしたことがあります。師匠はあまりお答えになりませんでした。”お客と目が合うのは照れくさいよ”とあまりお客をご覧にならなかった師匠です。でも本当にそうなのかどうか、もっとお聞きしておけばよかったです。
 今年の春から毎月1回、横浜市西区内の場所で多様な年齢層、性別を超えた方々を対象に街頭紙芝居と教育紙芝居をさせていただいています。特に、この方々は紙芝居を見に来られた方々でないことが私の紙芝居修行に効果的です。音楽系の紙芝居グループと前後の出番を持つことも緊張感を高めます。一人のお客様から前に座っていただくことが毎回楽しく、拍子木の音も弾みます。8月22日に4回目の公演を終えました。演目は「街頭紙芝居の漫画」に加えて、「モチモチの木」(斉藤隆介原作・教育画劇)です。初めて、子どもからも大人からもお声をかけていただきました。握手して再会を約束しました。嬉しかったです。
 夏の有意義な紙芝居修行。お写真も団体名、施設名称も公表できませんが、精神的には弱虫で甘えん坊の”マメ太少年”のような私がまだまだ成長できる!と挑戦する夏です。