5月歴博ラスサタ紙芝居に巡業しました

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 初夏のような陽ざしの土曜日。日陰ではさわやかな風が吹き抜けます。4年目を迎える歴博所蔵の街頭紙芝居の定期上演会”ラスサタ紙芝居”。本日は正面玄関横”一等地”の軒下を借用して上演です。
 出演は、和田佳さん、のんきやあややさんと”なつかし亭”の三人。館内の入館者はまばらでしたが、屋外のメリットが発揮されて第1回は12名、第2回は27名そして3回目は20名を超えるお客様です。演目は和田さんの「少年スピード王」、あややさんの”怪奇時代劇”「拳骨(げんこつ)」、なつかし亭は横浜ゆかりの文豪”吉川英治”原作にならった「鳴門秘帖」を第6巻~8巻まで漫画やクイズを交えて上演しました。
 この第2目の公演で私は、痛恨の大失敗をいたしました。上演順番の最後は私です。前日夜に作成していた紙芝居の裏書を直前に推敲し、手直しして準備の上で「クイズ」に続き「鳴門秘帖(第7巻)」の上演に入りました。
 しかし上演開始直後に11枚の画面の順番がバラバラになっていることに気が付き、全てを入れ替えながら上演を続けました。何ということでしょうか。紙芝居を上演しながら絵を入れ替えることは至難のこと。私はパニックになりました。でも絵を入れ替えつつなんとか、クライマックスの「待乳の多市(まっちのたいち)」が魔剣の使い手「人斬り孫兵衛(ひときりまごべい)」に斬りかかられる最後までたどりつきました。
 恥ずかしさと、後悔で胸はいっぱいです。舞台の前で見て下さった上品なご夫婦にお詫びいたしました。ご婦人は「大分あわてていらっしゃいましたね!」と。「すみません!このようなことは一年に1回あるか、ないかです」。しかし控室でもう一度、紙芝居の順序を確かめてみると、なんということでしょうか!紙芝居の順番は正しかったのです。素直にそのまま読めばよかったことに気が付きました。
 このような失敗は、これまで一度もありませんでした。自身の心に油断があり、ゆるみがあり慢心の芽があることに気が付き、故・鷲塚師匠や紙芝居の先達に申し訳なさがいっぱいになりました。
 そして3回目の最終公演。そのご夫婦は、一時間以上も待って続きの「鳴門秘帖(第8巻)」を見て下さいました。私は感激しました。本当に申し訳ありません。もちろん私の、紙芝居だけでなく他のお二人の紙芝居の続編に関心があり連続鑑賞して下さったのかもしれません。しかし私には、私の失敗の再挑戦を見守って下さったように感じたのです。ありがとうございます!失敗の後悔や落胆はたちまち雲散霧消して、感謝と共に熱い思いが胸に溢れます。今日は本当に勉強させていただきました。ありがとうございます!これからも、ひたむきに頑張ります!!